2025年03月04日

不規則なお天気が続いています

3月4日(火)
池田理代子です。
この寒暖の差に、なかなかついていけませんね。

ついこの間ブログを更新したと思ったら、もう三月、お雛祭りも過ぎてしまいました。うちは、かわいいお雛様を玄関に飾っています。

二月27,28日は、『女王卑弥呼』の音楽思い出し稽古があったのですが、初めのバージョンがあまりにも長すぎて、三時間を優に超えてしまうため、作曲家の先生が書き直しをされました。
そのため、昨年音楽稽古をしたところが微妙に変わってしまい、歌い手さんたちには、初めからやり直しに近いようなご負担をお掛けしています。
昨年の音楽稽古でなまじ暗譜をされた方たちには、本当に申し訳ないことになっています。
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新しいバージョンでも長すぎるため、指揮者の飯坂さんとご相談しながら、削れるところは削りながらの稽古です。
飯坂さんに「ヴェルディでもプッチーニでも、初演の時には今の形に収まるまでは、何度も書き直しがあった」と励ましていただいております。

本当に、頑張って下さる歌い手の皆さんには、感謝しかありません。

ところで、私はあのトランプ大統領とゼレンスキー大統領の話し合いでは、とてもショックを受けました。
アメリカにしろロシアにしろ、結局は、その国の鉱物資源などが目的だったのですね。植民地支配の時代さながらの大国の強欲さに、呆れています。
ゼレンスキーさんは本当に立派だと思いました。

ポーランドを民主化に導いた連帯のワレサ議長(元大統領)の、トランプを批判する書簡には、あの時代を知る者である私にとって、本当に心打たれる素晴らしい書簡でした。
ウクライナの兵士たちは、自由と民主主義を守るために血を流しているのであって、その支援に見返りを求めるべきでないという趣旨でしたが、まさにその通りだと思いました。
ホワイトハウスの大統領執務室で、自分たちは血を流すことなく、大国の欲望をむき出しにしてゼレンスキーさん一人を取り囲むあの光景は、昔の拷問室の光景そのものだと、ワレサ氏は仰っています。

昔から、金やダイヤや鉱物資源をもつ国々には、必ず大国が何かと理由を付け乗り込んで、その資源を横どりしようとしてきました。
日本は地下資源の本当に少ない国だというのは有名ですが、もしも何らかの大きな資源を持っていれば、今頃ロシアやアメリカと言った大国が乗り込んできて、植民地支配をしていたことでしょう。

ただ、技術者などの人的資源と水源は、既に侵されつつあるのは、周知のとおりです。

さて、村田は、休むことなく別々な舞台の稽古と本番で飛び回っております。
この間、広島での『こうもり』が終わったばかりで、今日は徳島でのコンサートに出演しています。
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このあと、『女王卑弥呼』の稽古の合間を縫って、既にお知らせしたとおり、3月9日に、牛込箪笥町ホールでの『ジャンニスキッキ』に、
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そして4月6日のティアラこうとう大ホールでの『トスカ』に出演しますが、
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四月20日には同じくティアラこうとうで、プッチーニ三部作の『外套』に出演いたします。
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それが終わったところで、何と4月24日には、東京国際フォーラムCでの『ヴェルディ・レクイエム』に、ソリストとして出演いたします。
ダニエレ・アジマン氏指揮、ロイヤルチェンバーオーケストラで、メゾ・ソプラノにエグレ・ウィスさんはじめ素晴らしいソリストが揃います。
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『女王卑弥呼』の稽古や、チケット販売、衣裳打ち合わせ、などで今目いっぱいの私としては、皆様にご案内をする余裕がなかなかないのですが、このブログをご覧になって、チケットをご希望の方は、是非、ファックス0557-68-1180か、メールアドレスbaranomuse@gmail.comまで、お名前、ご住所、お電話番号に、ご希望演目をお書きの上、お申し込みください。

先日、ご協賛を下さった柏市の三協フロンティア(柏レイソルのスポンサー)さんにご挨拶がてら、西口のベルばらのマンホールを見てきました。
皆さん、絵を踏まないように、よけながら通って下さっている光景が印象的でした。
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さて、昨年12月から続いている咳は、もう三か月たった今もまだ収まりません。
結構周りの色々な方で、同じ症状が続いている方にお会いします。
この症状の不快なところは、咳そのものもですが、味覚が変わってしまうことです。これはいったい何なのでしょう。

このあいだ偶然みたテレビの競馬中継で「イエデゴロゴロ」と言う名前の馬が走っていました。馬主さんがどんな意図でこんな名前を付けられたのか分かりませんが、とても洒落てユーモアのある名前ですね。
posted by riyoko at 16:53| Comment(0) | 日記

2025年02月05日

2025年になりました

2025年2月5日(水)
池田理代子です。

あっという間に新年の一月も過ぎてしまいました。
すっかりご無沙汰してしまい、色々な方からご心配いただいております。

実は昨年12/11から、右肺に細菌が入って、夜も眠れないほどの激しい咳が続いています。咳は、本当に体力を消耗しますね。
ウィルスではないので、人に移す心配はないそうですが、喉もやられ、ひどいガラガラ声になっています。
もう歌は諦めねば・・・と、真剣に考えている毎日です。

昨年の三ツ矢さんのクリスマスコンサートへのゲスト出演を最後に、うたっていません。
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トスカから『歌に生き愛に生き』と言う大曲を、よく無事に歌い切ったと思いますが、その後のトークでは、激しく咳き込んでしまい、私の代わりに村田が喋ってくれました。
恒例の年末掛川でのオペラディナーショウ、今年は『カルメン』で、村田はエスカミーリョを歌いましたが、残念ながら体力が持たずとても見に行くことができませんでした。
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一応『女王卑弥呼』の音楽稽古は、ランスルーまで無事にこぎつけましたが、音楽の尺の調整とか色々と直しがありました。
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「この長さじゃ、場面転換ができないー!!」と舞台監督さんが悲鳴を上げたり、「これでは三時間でもおさまらない」などマエストロからのご指摘もあり、作曲家の薮田先生が書き直しをされることになり、漸く一月に入って決定の音楽が出来上がってきました。

その間に、私は三月からの立ち稽古の香盤表と言うのを、つらい咳に耐えながら作る日々でした。
何回か、「なんでこんな大事業を始めてしまったんだろう」と悔やんだり、でも、日々皆さんからチケットのお申し込みを頂いてお返事をしながら勇気づけられたり・・・。お陰様で、今現在6/6のVIP席は完売いたしました。
両日とも、まだS席やA,B,Cはどっさり残っていますので、引き続き皆様のお申し込みをお待ちしています。

そんな中、1/19〜20日にかけては、福島県いわき市に行ってまいりました。
新しく二校が統合する「いわき総合高校」の新校歌の歌詞を、あの小林研一郎先生から頼まれていて、やっと曲も完成したということで、曲のお披露目と、小林先生による生徒たちへのご指導があったのです。
四月から新高校の一、二年生たち460名が、講堂に集まっての、熱気に満ちたお披露目となりました。
私はもちろん咳がひどくてガラガラ声なので、とても歌うことはできず、村田がきちんと燕尾服の正装で、新しい校歌を歌ってくれました。
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NHKをはじめ、地方新聞やFM放送などの取材もたくさん入り、さすがは世界の「コバケン」の地元と納得しました。
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校長先生はじめ学校関係の方々も、本当に色々と気を使って下さり、有難かったです。いわきは、昔から音楽会で何度も訪れているので、今では、「いわき総合高校」か゛まるで自分の母校のような気さえしています。
私が歌詞に込めた思いを、若い人たちが理解し歌い継いで行ってくれれば、本当に嬉しいです。
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いよいよ三月から始まるオペラ『女王卑弥呼』の立ち稽古の香盤表を咳と戦いながら、毎日少しずつ作っています。
稽古日に合わせて、練習場所の確保やピアニストさんの確保も絶対に必要なので、こちらは山口さんと、卑弥呼侍女1の今西仁美ちゃんが手伝ってくれています。
それに、演劇界から、赤川蓮さんが演技指導に入って下さるので、とても楽しみにしています。

私はもう歳なので、一人で東京まで行くのは転んだりする可能性があって危険なので、いつもは村田が付き添ってくれるのですが、その村田も、実は2月24日の広島での『こうもり』(タイトルロール)や、
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三月九日(日)の牛込箪笥町ホールでの『ジャンニスキッキ』(タイトルロール)、
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それに4月6日(日)のティアラこうとう大ホールでの『トスカ』(スカルピア)と、
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何本ものオペラを抱えており、その稽古などで熱海を不在にすることも多く、
これからは頑張って一人でしっかり歩いていかねばと、足腰を少しだけ鍛え始めました。

まだまだ書きたいことは山ほどありますが、また咳が出てきたので次回に。

posted by riyoko at 18:47| Comment(0) | 日記

2024年12月13日

劇場アニメついに公開! 劇場アニメ。ついに公開!

12月13日(金)
池田理代子です。

なんと、九年越しの劇場版アニメ『ベルサイユのばら』が
ついに完成試写会を迎えました。
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クリスマスのイルミネーションで賑わう、六本木ヒルズけやき坂の東宝シネマ試写室です。抽選で当たった方たちのみの入場とのことでした。
あんな大きい試写室とは思いませんでした。
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声優さんや監督たちはもちろん、ナレーションを担当された黒木瞳さんもいらしていて、いつもパーティなどですれ違っていた黒木さんと、初めてゆっくりとお話しできました。
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じつはうちの山口や、オペラ『女王卑弥呼』の制作助手を担当してくれている今西さんも連れて行ってあげたのですが(と言うより、わたしの介添え?)みんな、黒木さんの実物を拝見して、「顔、ちっちゃーい!!」と騒いでいました。
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試写終了後のトークショウでは、階段の上り下りに、フェルゼン役の加藤和樹さんがエスコートして下さったのですが、エスコートと言うより、足元のふらつく私の介護、と言った方が的確なような有様でした。

まだ10日前でしたけど、何と、ものすごく立派なバースデイケーキとバラの花束(思わずよろけてしまいそうなくらい重い)を頂いて、こちらは本当のサプライズでした。
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女性脚本家と女性監督による、原作のエッセンスと意図を十分に読み込んだ、素晴らしい出来栄えの劇場用アニメ、作者の私が不覚にも涙があふれてしまいした。
会場の皆さんも、「涙が止まらなかった」と仰っていました。

舞台を降りる時、このアニメ映画の実現に粘り強く携わった、姪の聖理子ちゃんを思わず抱きしめてあげたい衝動にかられました。
聖理子ちゃんには、今年小学校に上がった娘が一人いるのですが、その子が、少しベルばらを読めるようになって、お母さんに「池田理代子って、まだ生きてる人?」と聞いたそうです。
はい、生きています!

実は生まれてから一度も会ったこともなければ手紙なども書いてあげたことがなかったので、仕方ないことですね。
そう言えば、忙しさにかまけ、小学校入学のお祝いも贈っていなかったし・・・。
深く反省しています。

来年一月三十一日に公開になるこのア二メ映画が、ヒットしてくれますように、と祈っています。

相変わらず、『女王卑弥呼』のチケットのお申込みを山口と二人で捌くのに、てんてこ舞いしています。
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先日は、製作スタッフさんが集まって、舞台装置や音楽の長さなど色々なことで話し合いがあり、喧々諤々の末、漸く最後まで通すことができました。
死ぬほど疲れました。

いや、死んでもいられません。24日の椿山荘での三ツ矢直さんのディナーショウのため、久しぶりに先生のレッスンをうけ、腰と足が痛いです。
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先生は先生で、28日には旧古河庭園内の大谷美術館ホールでのコンサートがおありになり、私のことどころではない状態なのかも知れないのに、わざわざ熱海まで来てくださいました。

村田は村田で、先日オペレッタのドイツ語版『こうもり』が終わったばかりなのに、今度は広島・アステール大ホールで同じドイツ語版の『こうもり』の稽古に広島まで行き、卑弥呼の制作会議に出てすぐに、年末の掛川でのオペラ・ディナーショウ『カルメン』の稽古で東京に出かけています。
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2024年12月05日

師走はやっぱり忙しいです! 師走はやっぱり忙しいです

12月5日(木)
池田理代子です。

12月に入ると、突然のように、一年の過ぎるのが速いと感じさせられますね。
六月にニューヨークのカーネギーホールで、村田が歌うのを聴いたのが、もう去年か一昨年のような気がいたします。
葵祭で、私の着物姿が新聞に掲載されたのも、つい今年の五月のことだったのですね。
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さて、女王卑弥呼の音楽稽古が始まって、先月の末に、あっという間に音楽ランスルーも終えました。
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一応ひと通り通すと、50人近くからなる歌声と迫力に、深く胸を打たれました。
この後しばらくお休みをして、年明けの三月から、立ち稽古に入ります。
バレエもつくことになる、本格的なオペラです。
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国や公共機関などの支援を一切受けずに、池田理代子個人での上演となるこの公演、出演者の皆さんやチラシを手に取って下さった方々からのチケットお申込みだけを頼りに、二日間、東京国際フォーラムを観客でいっぱいにしようと覚悟を決めています。

出演者のお一人で、卑弥呼にお告げをする神様役の辰巳真理恵ちゃんが、この間、ご自身が持っていらっしゃるFM放送の番組で、私と村田を呼んでオペラの宣伝をしてくださいました。
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それから、この『女王卑弥呼』の20年以上前の発案者でもある、歌舞伎俳優の中村福助さんの「裏梅会」も、ご協力をくださるとのことで、先日、裏梅会のパーティに顔を出してきました。
福助さんもとても喜んでくださり、是非稽古から見せてほしいとのことでした。
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歌舞伎とオペラと日本舞踊が融合した舞台になるはずだった『女王卑弥呼』、様々な事情からなかなか実現に至らず、私も既に人生の終末期を迎えたので、何としてもこの舞台だけは実現したいと強く思って決心いたしました。
皆さんのご協力を、心からお待ちしております。

作曲者の薮田先生の関係で、沢山のチケットを買って下さる方から、先日湯河原の料亭にお誘いを受け、立派なカニ尽くしのお料理を頂いてきました。
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間人(たいざ)蟹という、なかなか手に入らない立派な蟹を使った素晴らしいお料理でした。
お陰で、少し疲れもとれたような気分です。

普段は村田に、私の乏しいメニューの手料理を食べさせているので、ずっとオペラの舞台続きの彼も、少し体力がついたのでは。
このところ17kgも体重が減っていましたから。
私が料理をするというと、驚かれることが多いのですが、うちでは料理は私の担当なんです。
もっとも、この頃は冷凍食品を使うことが増えてきましたが。

先日、東京での『女王卑弥呼』の音楽ランスルーの帰り、海老名SAで食事をしたとき、すぐ隣のテーブルに、若くて可愛いアイドルグループの女の子たちがいました。ちょっとお喋りをしたら、ベルばらのことは知っているとのこと、私が作者だと分かって、きゃーきゃーはしゃいでくれました。
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こんな若い人たちにも知ってもらっていて、何だかとても嬉しかったです。

若い人たちと言えば、つい先日静岡市で講演会があったのですが、会場に来てくれていた人たちの中にも、お母さんやおばあちゃまから勧められて読んだという若い人達がとても多くて、こうして読み継がれていることを知り、とても嬉しかったです。
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この日会場に来てくれた人たちからも、早速『女王卑弥呼』へのチケットお申し込みをいただきました。

ところで、大相撲佐渡が嶽部屋後援会員の私達、先月の九州場所で、ついに琴櫻が優勝を果たし、涙を流して大喜びしました。
初場所が今から楽しみです。



posted by riyoko at 03:37| Comment(0) | 日記