2023年03月25日

春なのに

3月25日(土)
池田理代子です。

春分も過ぎて、桜も満開を過ぎて菜の花の黄色がまぶしい春となりましたが、昨日も今日も、うすら寒い雨が降っています。

ばたばたとしていて、出たり入ったりが続いて、ここしばらく短歌を詠む時間も持てずにいます。
そんな中、イベントの主催者から頂いたお花に添えられていた緑に、ほら、こんなかわいいエンドウ豆が実っているのに気が付きました。
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ついこの間初日を迎えたと思った大相撲大阪場所も、いつの間にかもう明日には千秋楽です。
WBC,大相撲、春のセンバツ高校野球、フィギュアスケート、ノルディック、カーリングと続いて、なんだか昔に比べて、スポーツの大きな大会が増えたような気がしています。

先日の北とぴあでの、オペレッタ協会45周年記念公演『こうもり』終演後の写真を頂いていました。
今頃気が付いて、いかに余裕のない日々を送っていたかがよくわかります。
こうもり三ツ矢さんと.JPG

30年以上も前に作って、芸術劇場で『フィガロの結婚』の伯爵夫人をやったり、イタリアで、ベルばらパレードをやったり(なんと、二台のパトカーの先導付き!)、その他色々と役に立ってくれたこのドレス、いい歳をして気恥ずかしいのですが、思い出がいっぱいあって、処分しようにも叶わず、結局熱海まで持ってきてしまい、今回久しぶりに恥ずかしげもなく着る羽目と相成りました。
こうもり三人で.JPG
『こうもり』では、元宝塚のベルばらでジェローデル役を最後に退団され、東京芸大に入って声楽を勉強された、三ツ矢直生さんと、久々にお会いして、あまりの懐かしさに、本番の舞台の上で、演出になかったのに、しっかりと抱き合ってしまいました!
そういう演出なのだと、きっと皆さん思われたことでしょう。
こうもり三ツ矢さん.JPG
大富豪オルロフスキー公爵の役は、彼女にぴったりでした。
いつも後ろで私たちの歌を支えてくれる、ピアニストの太刀川琴絵さんと。
こうもり琴絵ちゃんと.JPG
今、山口さんが、来月の17日に卑弥呼役の江口さんがお召しになる衣裳を縫ってくれています。
仮縫い段階で見せてもらいましたが、あまりの素晴らしい出来に、今から楽しみでなりません。
今月31日に、成城にある辰巳真理恵さんのスタジオで、主たる出演者の合わせがあり、その時に着ていただくのが楽しみです。

私をはじめ、元の『真夏に第九を歌う会』の選抜メンバーが、卑弥呼の侍女役で、少しだけですが歌います。

4月17日のオペラと第九が終わると、五月には香川県のレオマワールドで、村田と二人、「愛とばら」をテーマにした無料コンサートをいたします。
なんと、ちょうど同じような時期に、高知県では、先日東京で開かれた『ベルばら50周年展』が巡回しています。
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連休でもあり、いい季節なので、是非お遊びがてらいらしてください。



posted by riyoko at 14:33| Comment(0) | 日記

2023年03月17日

忙しかった一週間

3月17日(金)
村田孝高です。

3月12日のオペレッタ『こうもり』には、大勢の皆様がお越しくださって、大盛況でした。特別ゲストとして、マリー・アントワネットのドレスを着て歌った理代子さんに、急遽「愛あればこそ」をハモらせていただきました。

11日のゲネプロから数えると、その後五日間、東京暮らしでした。

14日には、国立新美術館のルーブル展で、理代子さんが日曜美術館の収録を行い、
15日には、日比谷プロムナードに新しく開店する『ニナス』のティールームのオープン記念テープカットがありました。
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皇居も見える素晴らしい場所で、パリのヴァンドーム本店からも代表の方が見えていて、この日店内には、本物のマリー・アントワネットが履いていた靴が展示されていました。
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何より、店の中にはひしめくようにニナスのグッズが並び、それはそれは豪華でした。
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私は、ティーセットについてくる豪華なケーキやサンドイッチに魅せられました。
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それが済んだら、飛ぶように移動、首相補佐官の森まさこさんのところに、2025年の仕事の件でお邪魔し、生まれて初めて首相官邸に足を踏み入れました。
空港並みの厳重な身体検査がありました。

翌16日には、NHKワールドの撮影隊がうちに見えて、家の中がテレビ局のスタジオと化しました。
残念ながらこの国際放送は、日本では見られないそうで、海外に行かれたら是非ご覧になってください。

本日17日は、集英社で出している版画にサインを入れてお渡しして、やっと理代子さんの仕事は終わりました。

そんな慌ただしい予定がひしめいている中、我々は、4月17日の国際フォーラムの第九と『女王卑弥呼』に乗る合唱団の方々の対応に追われています。

いったん申し込んだノルマのチケットをご自分の都合で返してくる人があるかと思うと、まだ新しく合唱の舞台に乗りたいと申し込んでくださる方ありで、チケットが行ったり来たりしています。
合唱に申し込んだけど、都合で乗れなくなって、でもすでに受け取ったノルマのチケットは必ず消化します、と言って下さる有り難い方もあり、人それぞれです。
それでも、今年の手ごたえは上々という気がしています。
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私は、国際フォーラムの第九が終わった後は、例年のごとく、掛川、仙台、陸前高田市と回ります。
そこで歌う曲目選びや楽譜のコピーに追われています。
ピアニストは、昨年同様贅沢なことに世界的ピアニスト・岡崎ゆみさんです。

そんな中、何よりも気が滅入るのは、今住んでいるマンションが、大規模改修工事に入っていて、窓をすっかりふさがれ、外の景色が見えなくなっていることです。
ぐるりと外側にめぐらされた足場を、工事のお兄さんやおじさんたちが行ったり来たりするので、ぷには、私たちの寝室に閉じこもりきりで暮らしています。
でも、工事の方々には「ご苦労様です」と感謝申し上げております。

とはいえ、早く窓を思い切り開けて空気の入れ替えをしたいです。


posted by riyoko at 19:32| Comment(0) | 日記

2023年03月10日

いよいよです!

3月10日(金)
池田理代子です。

先月の末から、カンボジアに行っていました。
ヴァン・クリーフの講演会で仕事をして、そのまま寝ずに羽田に行き、真夜中の便で飛んだので、ものすごく疲れ、つくづく歳を感じました。

カンボジアは、もう既に中国が大々的に侵入してきて、一帯一路にすっかり飲み込まれ、貧富の差は25年前に私が行った時よりも大々的に広がっているという印象を受けました。

ポル・ポトの文化人大虐殺から、まだ十分に立ち直っていないという印象です。

ちょうど天皇誕生日を祝う大々的なパーティが、在カンボジア日本大使館で開かれ、招かれたのですが、きっと中国と上手に付き合っていける人たちだけが、ここに集まっているのかな・・・という印象を受けました。
私は、メコン川を見られて、ちょっと感激でした。
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翌日から、朝六時車で出発で往復12時間という強行軍で、アンコールワットに出かけました。
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25年前のあの頃、地雷で手足を失い、物乞いに集まってきた子供たちが、今どうしているかと気になって仕方ありませんでした。
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あの頃、私の人生観を根底から覆した、アンコールワットです。
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「壮大な滅び」という概念を植え付けられましたが、今では、観光用にすっかりきれいに整えられ、あの、ジャングルの中の大寺院の威容は、ずいぶんそがれていました。

いまだ貧しい暮らしを送る村の真ん中に、中国が作る大ハイウェイが突然現れたりして、衝撃でした。

さて、来月4月17日には、国際フォーラムCで、恒例の『バチカンから日本へ』第九コンサートが開かれますが、その前半に、私が台本を書き薮田翔一さんが作曲をしたオペラ『女王卑弥呼』の一部が上演されます。
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20年ほど前、歌舞伎俳優の中村福助さんの発案で、彼のために書いた脚本ですが、紆余曲折を経て、2025年には漸く全編上演の運びとなりそうです。
長い長い歳月でした。

今回は、その一部だけの合唱とアリアですが、それでも私には素晴らしい成果です。
是非皆さん、第九とともに聴きにいらしてください。
そろそろご案内も差し上げております。
posted by riyoko at 17:00| Comment(0) | 日記