2023年12月31日

今年も終わります

12月31日(日)
池田理代子です。

2023年も終わります。
先ほど、9Fのレストランの年越しそばをいただきました。
村田は、恒例の佐渡が嶽部屋のお餅つきにも出かけ、美味しそうなおもちをどっさりと持って帰ってきてくれました。
お正月が楽しみです。
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沢山のコンサートやオペラをこなした村田孝高はもちろんのこと、私にとってもこの12月は、3つも舞台が続き、慌ただしい師走となりました。
しかも、18日から、何ということでしょうか、久々の本格的な風邪を引いてしまい、20日には掛川での榛葉さんのオペラディナーショウで私は『ラ・ボエーム』の主役ミミをやることになっているというのに、まったく声が出なくなってしまいました。
お薬を飲みまくり、喋るのも控えて、20日本番の朝にようやく、歌うための道筋を見つけ(依然として話す声は出なかったのですが)、高音が出るようになったので、本番に挑みました。
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熱もあって、伴奏ピアノも十分に聞こえていない中、レチタティーヴォのとんでもないところがするっと抜けたりして、相手役ロドルフォの榛葉さんには沢山の負担をおかけしてしまいました。
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でも、アリア四本は何とか歌い終え、お客様には気づかれずに済んだようで、「高音が凄く美しかった」とか「最後のシーンで感動して涙を抑えるのに苦労した」とかいったお言葉をいただき、風邪で声が出ない状態だったことは気づかれていなかったのだと、ほっと安堵しました。

初めてオペラに挑む大和悠河さんが素敵な花のあるムゼッタを演じて下さり、舞台を大いに盛り上げてくださいました。
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終演後のアプローズで、二日前に誕生日を迎えたばかりの私に素晴らしいケーキがプレゼントされ、まったく予想もしていなかった驚きに嬉しさが爆発しました。
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ケーキに添えられたイタリア語のおめでとうプレートは、まだ大事にとってあります。
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この日は東京から桂由美先生がわざわざおいで下さって、掛川ではちょっとした騒ぎとなりました。
皆さんの温かい心に支えられて、大風邪を引きながらの舞台『ラ・ボエーム』を何とか終えることができました。

さあ、来年からは、2025年の国際フォーラムでの大舞台『女王卑弥呼』に向けて、フル稼働で準備を始めなければなりません。
秘書の山口さんのお陰で、衣裳も着々と出来上がり(彼女は和裁の専門家なんです!)、あらかた出演者の目途も立ってきたところで、私は演出プランに取り掛かっています。
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東京国際フォーラム1,300席を二日間お客様でいっぱいにするのは容易なことではありませんが、どうぞ皆さん、2025年6月5日6日の予定を空けておいてくださいね。

村田孝高は、年明け早々1月6日から、チャイコフスキーのオペラ『イオランタ姫』で仕事始めとなり、その後も続々とオペラが入っています。
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何よりも、来年はバチカンに第九のソリストとして歌いに行き、そして六月には初めてニューヨークのカーネギーホールでのコンサートにも出演することになっています。
どうぞ来年も、皆さんの変わらぬ応援を心からお願い申し上げます。
そして、来年が皆さんにとって少しでも今年よりいい歳となりますよう、お祈りしております。



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posted by riyoko at 20:55| Comment(0) | 日記

2023年12月11日

さすがに師走です

12月11日(月)
池田理代子です。

さすがに師走です。何ということもないのに、ばたばたと動き回っています。
ひとつには、12月20日に掛川グランドホテルで開かれる、榛葉さんのオペラ・ディナーショウの『ラ・ボエーム』の稽古や合わせで東京に出ることが多くなりました。
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以前(と言っても20年以上前ですが)通しでやっている演目なのに、びっくりするほど忘れていて、「えっ、こんなのあったっけ???」という感じで、コレぺティさんに忍耐強く何度も繰り返しピアノを弾いていただいています。
歳を取るというのは本当に恐ろしいものです。
もと宝塚の男役だった大和悠河さんの、素晴らしい高音でのムゼッタには、本当に驚かされます。

先日、新井直樹先生のお教室の発表会が、サントリーホールのブルーローズであり、『運命の力』や『海賊』や『ドン・カルロ』『サムソンとデリラ』などから難しい大曲のアリアを、70歳を超えたような方々が立派に歌っていらっしゃるのを目の当たりにし、自分が恥ずかしくなりました。
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村田孝高後援会の理事をしてくださっている井戸さんも、『誰も寝てはならぬ』を果敢に歌われ、本当に感心いたしました。
何より、師匠の新井直樹先生が、声帯を失うという手術をなさり、お声が出ない中、皆さんに立派な発声をお教えになっていらして、奇跡を目の当たりにするような気持でした。
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そう言えば、当日ピアノ伴奏をしていらした榎本さんから、以前私もお教えを乞うていた藤原歌劇団のプリマ・本宮寛子先生が、80歳になられてもますます高音が冴えて、Esどころかこの頃では下手をするとGまでお出しになれるようになられたと伺って、精進を続けることの凄さに驚かされた次第です。

もう体が辛いので、いつも「これで歌をやめよう」と言うことばかり考えている私ですが、人間の体の凄さ、努力を続けることの凄さを思い知らされた一日でした。

羽山ご夫妻のコンサートが近づいていますが、16,17両日のうち、16日のチケットは完売いたしました。
ご協力有難うございました。
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私は、ベッリーニの『カプレーティ家とモンテッキ家』から有名なジュリエッタのアリアを歌わせていただきます。
これは、ロミオとジュリエットの歌劇で、羽山ご夫妻が25年前ご結婚なさったのも、ロミオとジュリエットの悲劇の舞台となったヴェローナでの留学中ということで、お祝いにちょうどいいかな・・・でも、あれは悲劇の物語だし・・・などと思い悩んでいます。

この頃とみにとろみが増して、気持ちよくなってきた温泉につかって、もう少し頑張って歌い続けよかな…などと考えています。

また先日は、2025年6月の私が書いたオペラ『女王卑弥呼』の作曲者・薮田翔一先生と、神楽坂のレストランで初めて正式な打ち合わせをし、いよいよ本格的にこのオペラも始動を始めたところです。
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随分先の話ですが、さる団体から、2028年のロンドン公演に持っていきたいとのお話もいただいて、本当に実現してくれれば、その頃に私はもう生きていなくても、何かしらの足跡を残せるのだという感慨でいっぱいです。


posted by riyoko at 14:53| Comment(0) | 日記