5月8日(木)
池田理代子です。
前回の更新からずいぶんな時間が経ってしまいました。
熱海は、桜が咲いてから梅が咲き、そしてまた桜が咲いて、私の仕事部屋の窓からは山藤が美しいです。
体中がむせ返り癒される新緑の季節となり、それなのに、時々暴風雨があったりして、変なお天気ですね。
二月末から始まったオペラ『女王卑弥呼』の立ち稽古、早くも佳境を迎え、今は、稽古の他に舞台監督さん、照明さん、映像さん、美術さんなどとの打ち合わせも入って、「イエデゴロゴロ」と生きていた私の体が驚いています。
稽古場で私がうろうろ動くと、この間なんか、場ミリと言って、舞台の大きさのままにテープやひもで印をつけて演技をしていただくのですが、その紐に足を引っかけ顔からべちゃっと激しく転んでしまい、暫く起き上がれませんでした。
魏の高官・張政役の小幡淳平君が、顔の打撲を冷やすための冷たい珈琲缶を買ってきてくれたりして、皆さんには本当に迷惑をかけています。
何と言っても、チケットぴあとかに出すわけでなく、私と山口さんで一枚一枚チケットを手売りしてきましたが、それも、まあみっともなくないくらいには座席が埋まってきました。
とはいえ、まだまだお席はございますので、ご興味のある方はお急ぎくださいね。
浜離宮朝日ホールで、若い方たちのためのオペラの舞台を主催していた頃には、村田がスタッフさんがやるようなことを全部やってくれ、二トントラックまで運転してくれて、それを当然のように思っていた私ですが、今回は、最近とみに売れっ子になってきた村田が、次から次に舞台が続き、なかなか卑弥呼にかかりきりと言う訳にもいかない状態です。
2/24に広島アステールプラザでオペレッタ『こうもり』に出演したかと思うと、帰郷してすぐに徳島でのコンサートにはいり、帰ってきたと思ったら新宿オペラ『ジャンニスキッキ』の稽古および本番、それから4月六日には、オペラ『トスカ』の悪役スカルピア(やたらに歌う場所が多い)、その後別なオペラのプッチーニ三部作の『外套』の稽古および本番、その後一週間も空かないうちにヴェルディのレクイエムバリトンソロ、やれやれと思ったら息つく暇もなく、日本青年館でのミュージカル『ベートーヴェン』の第九ソロを七日間。
何とこの後は五月二十四日の『アイーダ』の父親役で、稽古も含め二回広島に入ります。
この空いている時間に、卑弥呼の稽古に入ってくれ、馬鹿でかい声でスサノヲを歌ってくれたり、兵士の武器などの小道具を注文してくれたり、たまに帰ってくればぷにのお世話をして、どちらかと言うと、熱海より東京にずっと滞在のソフト別居でした。
勿論途中で喉の具合もおかしくなり、お医者様通い。
まだ若いからこんなこともできるのでしょうけれど、もう私は早くも倒れる寸前です。
倒れる寸前と言えば、昨年12月からずっと四か月も続いていた激しい咳にたまりかねて、ついに熱海の大きな総合病院に行き、CTを撮ってもらったり、 検査をしたり肺の音を聞いていただいたり、・・・で、お薬の他についにステロイドも出していただきました。
これで、嘘みたいに咳は収まり、この晩からやっと夜眠れるようになりました。
ああ、つらかった。
卑弥呼の稽古は、ソリストさんの他に村人や村の楽隊、侍女さんたちも入ると50人を超す人数になり、いずれこれに魏の兵士のバレエ10人が入ってきます。
とても一人で捌ける人数ではないのですが、演出助手のさっちんが、大きな声でてきぱきとよくやって下さいます。
何よりも、衣裳制作の他に皆さんからのチケット注文を受けたり、稽古場所の確保、休憩時間の軽食を用意したり稽古費を用意したりと言う山口さんの他に、出演者やスタッフさんへの連絡を一手に引き受けてくれる卑弥呼侍女@の今西さんの助けがなければ、ここまでは来られなかったことでしょう。
私は、漸くプログラムの原稿を印刷所に出し、これから、字幕原稿を書くところです。
どうぞ皆さま、自画自賛の素晴らしいオペラ『女王卑弥呼』をお楽しみに!
ファックス申込:0557-68-1180
Email:baranobuse@gmil.com
です。
posted by riyoko at 18:14|
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