4月26日(金)
池田理代子です。
仕事場の窓から見える緑の中に、いつの間にか山藤が咲いていました。
このところ忙しくしていたので、気が付きませんでした。
可憐で人知れず咲く姿に、感動を覚えています。
でも、熱海駅前のツツジの、こぼれるばかりに爛漫と咲いている美しさにも心奪われます。
先日は、世界遺産・京都下鴨神社からの依頼で、御朱印帳のイラストを描かせていただきました。
女性の美の象徴ともいうべき「玉依姫」そして、知の象徴ともいうべき「紫式部」の姿です。
紫式部の目の前には置かれている和紙に、これからまさに「いずれの御時にか・・・」と筆をおろし始める瞬間を描きました。
ネットにも結構上がって話題になっているようですので、ご覧になれる方は是非ご覧ください。
そして昨日4月25日は、宝塚市にある手塚治虫記念館の開館30周年で、記念のトークに呼ばれて行ってまいりました。
私にとってはほぼ真夜中ともいうべき朝の七時半に起床して、珍しく日差しを浴びながら、宝塚大劇場の前の花の道を歩いて記念館に向かいました。
途中、花の道のオスカルとアンドレの銅像の前で、ミーハーをして写真なんか撮ったりして。
今年は宝塚110周年、七月には『ベルサイユのばら〜フェルゼン編』も上演されます。
街の至る所にポスターが張られ、フードコートで頂いたらーめんにも、ほら、宝塚110周年の文字が!
私の方は、来年の国際フォーラムCでのオペラ『女王卑弥呼』に向けて、先日はじめて、舞台監督さん・美術さん・演出助手の方・照明さんetc.のスタッフの皆さんの顔合わせがあり、緊張感で、身が引き締まる思いと共に、20年越しの思いがいよいよ現実のものとなるのだという実感に、言い知れぬ喜びを感じました。
20数年前に、歌舞伎の中村福助さんからお声がけいただいて以来、手塚先生の『火の鳥』の死生観にも大いなる影響を与えられました。
またあの当時発行されていた学術書をむさぼり読み、それから、何回かお会いしてお話させていただいたことのある、作家の故・松本清張先生の邪馬台国観にも少なからぬ影響を受けて、魂をこめて書き上げた脚本です。
手塚先生と清張先生がご存命であれば、是非観ていただきたい脚本です。
当日の客席には、お二人のためのお席を用意したいと思っています。
さてさて、5月6日には、四国・丸亀のレオマリゾートでのばら園での野外コンサートが待っています。
こんなボロボロの体で、ちゃんと歌えるかな・・・。
皆さんの温かい応援におすがりしたい気持ちです。
それより、あんまり家を留守にすると、ぷにちゃんが寂しがって、帰ってくるとひと通りはしゃぎまわった挙句に、私の胸の上でこんなになって寝ています。