2025年2月5日(水)
池田理代子です。
あっという間に新年の一月も過ぎてしまいました。
すっかりご無沙汰してしまい、色々な方からご心配いただいております。
実は昨年12/11から、右肺に細菌が入って、夜も眠れないほどの激しい咳が続いています。咳は、本当に体力を消耗しますね。
ウィルスではないので、人に移す心配はないそうですが、喉もやられ、ひどいガラガラ声になっています。
もう歌は諦めねば・・・と、真剣に考えている毎日です。
昨年の三ツ矢さんのクリスマスコンサートへのゲスト出演を最後に、うたっていません。
トスカから『歌に生き愛に生き』と言う大曲を、よく無事に歌い切ったと思いますが、その後のトークでは、激しく咳き込んでしまい、私の代わりに村田が喋ってくれました。
恒例の年末掛川でのオペラディナーショウ、今年は『カルメン』で、村田はエスカミーリョを歌いましたが、残念ながら体力が持たずとても見に行くことができませんでした。
一応『女王卑弥呼』の音楽稽古は、ランスルーまで無事にこぎつけましたが、音楽の尺の調整とか色々と直しがありました。
「この長さじゃ、場面転換ができないー!!」と舞台監督さんが悲鳴を上げたり、「これでは三時間でもおさまらない」などマエストロからのご指摘もあり、作曲家の薮田先生が書き直しをされることになり、漸く一月に入って決定の音楽が出来上がってきました。
その間に、私は三月からの立ち稽古の香盤表と言うのを、つらい咳に耐えながら作る日々でした。
何回か、「なんでこんな大事業を始めてしまったんだろう」と悔やんだり、でも、日々皆さんからチケットのお申し込みを頂いてお返事をしながら勇気づけられたり・・・。お陰様で、今現在6/6のVIP席は完売いたしました。
両日とも、まだS席やA,B,Cはどっさり残っていますので、引き続き皆様のお申し込みをお待ちしています。
そんな中、1/19〜20日にかけては、福島県いわき市に行ってまいりました。
新しく二校が統合する「いわき総合高校」の新校歌の歌詞を、あの小林研一郎先生から頼まれていて、やっと曲も完成したということで、曲のお披露目と、小林先生による生徒たちへのご指導があったのです。
四月から新高校の一、二年生たち460名が、講堂に集まっての、熱気に満ちたお披露目となりました。
私はもちろん咳がひどくてガラガラ声なので、とても歌うことはできず、村田がきちんと燕尾服の正装で、新しい校歌を歌ってくれました。
NHKをはじめ、地方新聞やFM放送などの取材もたくさん入り、さすがは世界の「コバケン」の地元と納得しました。
校長先生はじめ学校関係の方々も、本当に色々と気を使って下さり、有難かったです。いわきは、昔から音楽会で何度も訪れているので、今では、「いわき総合高校」か゛まるで自分の母校のような気さえしています。
私が歌詞に込めた思いを、若い人たちが理解し歌い継いで行ってくれれば、本当に嬉しいです。
いよいよ三月から始まるオペラ『女王卑弥呼』の立ち稽古の香盤表を咳と戦いながら、毎日少しずつ作っています。
稽古日に合わせて、練習場所の確保やピアニストさんの確保も絶対に必要なので、こちらは山口さんと、卑弥呼侍女1の今西仁美ちゃんが手伝ってくれています。
それに、演劇界から、赤川蓮さんが演技指導に入って下さるので、とても楽しみにしています。
私はもう歳なので、一人で東京まで行くのは転んだりする可能性があって危険なので、いつもは村田が付き添ってくれるのですが、その村田も、実は2月24日の広島での『こうもり』(タイトルロール)や、
三月九日(日)の牛込箪笥町ホールでの『ジャンニスキッキ』(タイトルロール)、
それに4月6日(日)のティアラこうとう大ホールでの『トスカ』(スカルピア)と、
何本ものオペラを抱えており、その稽古などで熱海を不在にすることも多く、
これからは頑張って一人でしっかり歩いていかねばと、足腰を少しだけ鍛え始めました。
まだまだ書きたいことは山ほどありますが、また咳が出てきたので次回に。