2023年03月17日

忙しかった一週間

3月17日(金)
村田孝高です。

3月12日のオペレッタ『こうもり』には、大勢の皆様がお越しくださって、大盛況でした。特別ゲストとして、マリー・アントワネットのドレスを着て歌った理代子さんに、急遽「愛あればこそ」をハモらせていただきました。

11日のゲネプロから数えると、その後五日間、東京暮らしでした。

14日には、国立新美術館のルーブル展で、理代子さんが日曜美術館の収録を行い、
15日には、日比谷プロムナードに新しく開店する『ニナス』のティールームのオープン記念テープカットがありました。
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皇居も見える素晴らしい場所で、パリのヴァンドーム本店からも代表の方が見えていて、この日店内には、本物のマリー・アントワネットが履いていた靴が展示されていました。
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何より、店の中にはひしめくようにニナスのグッズが並び、それはそれは豪華でした。
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私は、ティーセットについてくる豪華なケーキやサンドイッチに魅せられました。
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それが済んだら、飛ぶように移動、首相補佐官の森まさこさんのところに、2025年の仕事の件でお邪魔し、生まれて初めて首相官邸に足を踏み入れました。
空港並みの厳重な身体検査がありました。

翌16日には、NHKワールドの撮影隊がうちに見えて、家の中がテレビ局のスタジオと化しました。
残念ながらこの国際放送は、日本では見られないそうで、海外に行かれたら是非ご覧になってください。

本日17日は、集英社で出している版画にサインを入れてお渡しして、やっと理代子さんの仕事は終わりました。

そんな慌ただしい予定がひしめいている中、我々は、4月17日の国際フォーラムの第九と『女王卑弥呼』に乗る合唱団の方々の対応に追われています。

いったん申し込んだノルマのチケットをご自分の都合で返してくる人があるかと思うと、まだ新しく合唱の舞台に乗りたいと申し込んでくださる方ありで、チケットが行ったり来たりしています。
合唱に申し込んだけど、都合で乗れなくなって、でもすでに受け取ったノルマのチケットは必ず消化します、と言って下さる有り難い方もあり、人それぞれです。
それでも、今年の手ごたえは上々という気がしています。
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私は、国際フォーラムの第九が終わった後は、例年のごとく、掛川、仙台、陸前高田市と回ります。
そこで歌う曲目選びや楽譜のコピーに追われています。
ピアニストは、昨年同様贅沢なことに世界的ピアニスト・岡崎ゆみさんです。

そんな中、何よりも気が滅入るのは、今住んでいるマンションが、大規模改修工事に入っていて、窓をすっかりふさがれ、外の景色が見えなくなっていることです。
ぐるりと外側にめぐらされた足場を、工事のお兄さんやおじさんたちが行ったり来たりするので、ぷには、私たちの寝室に閉じこもりきりで暮らしています。
でも、工事の方々には「ご苦労様です」と感謝申し上げております。

とはいえ、早く窓を思い切り開けて空気の入れ替えをしたいです。


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2023年03月10日

いよいよです!

3月10日(金)
池田理代子です。

先月の末から、カンボジアに行っていました。
ヴァン・クリーフの講演会で仕事をして、そのまま寝ずに羽田に行き、真夜中の便で飛んだので、ものすごく疲れ、つくづく歳を感じました。

カンボジアは、もう既に中国が大々的に侵入してきて、一帯一路にすっかり飲み込まれ、貧富の差は25年前に私が行った時よりも大々的に広がっているという印象を受けました。

ポル・ポトの文化人大虐殺から、まだ十分に立ち直っていないという印象です。

ちょうど天皇誕生日を祝う大々的なパーティが、在カンボジア日本大使館で開かれ、招かれたのですが、きっと中国と上手に付き合っていける人たちだけが、ここに集まっているのかな・・・という印象を受けました。
私は、メコン川を見られて、ちょっと感激でした。
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翌日から、朝六時車で出発で往復12時間という強行軍で、アンコールワットに出かけました。
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25年前のあの頃、地雷で手足を失い、物乞いに集まってきた子供たちが、今どうしているかと気になって仕方ありませんでした。
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あの頃、私の人生観を根底から覆した、アンコールワットです。
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「壮大な滅び」という概念を植え付けられましたが、今では、観光用にすっかりきれいに整えられ、あの、ジャングルの中の大寺院の威容は、ずいぶんそがれていました。

いまだ貧しい暮らしを送る村の真ん中に、中国が作る大ハイウェイが突然現れたりして、衝撃でした。

さて、来月4月17日には、国際フォーラムCで、恒例の『バチカンから日本へ』第九コンサートが開かれますが、その前半に、私が台本を書き薮田翔一さんが作曲をしたオペラ『女王卑弥呼』の一部が上演されます。
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20年ほど前、歌舞伎俳優の中村福助さんの発案で、彼のために書いた脚本ですが、紆余曲折を経て、2025年には漸く全編上演の運びとなりそうです。
長い長い歳月でした。

今回は、その一部だけの合唱とアリアですが、それでも私には素晴らしい成果です。
是非皆さん、第九とともに聴きにいらしてください。
そろそろご案内も差し上げております。
posted by riyoko at 17:00| Comment(0) | 日記

2023年02月13日

鬱陶しいお天気が続きます

2月13日(月)
池田理代子です。

熱海は、雪こそ降りませんでしたが、毎日すっきりしない日々が続いており、気分も沈みがちです。
しかも今、マンションが大規模修繕に入っており、窓という窓はすっぽりと足場とビニールで覆われているので、余計に憂鬱です。

でも、マンションはこうした管理こそが大切で、管理組合がしっかりしていて予算を確保していることが一番だと思います。

先日、迎賓館で歌って、背中のファスナーがぶちっと開いてしまったドレスですが、意外に早く修繕から戻ってきました。
出入りのクリーニング屋さんがとてもよくしてくださって、舞台衣装などの修繕もお願いでき、とても助かっています。
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あの日の夜に、岸田総理と一緒に迎賓館入口で撮った記念写真を、漸く主催者からお送りいただきました。
広島の共通のお知り合いのことで、村田は話が弾んでいました。
右端の女性は、森まさこ総理秘書官です。
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さて、2月25日には、京都芸術大学外苑キャンパスで、フランス人の専門家の方とマリー・アントワネットについての対談をいたします。
京都芸術大学とのことだったので、前日から京都に入ろうと予定を立てていましたが、何と、東京にある外苑キャンパスなのだそうです。
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私はてっきり、京都にも外苑というところがあるのだとばかり思いこんでいて、あわや京都に行ってしまうところでした。

先日、私が個人的に今世紀の日本で最も優れた知の巨人のお一人と思っていた、立花隆さんのことをテレビでやっていました。
若い時から、人間とは何か、死とは何か、生きる意味とは何かを、本業のジャーナリストとしてのお仕事と合わせて考え続けてこられましたが、年齢を重ねるにつれ、「死すべき存在」としての人間への興味を一層深められ、結局あのような死を選ばれた方でした。

この頃私もますます、「この世に生まれる」というのは「死ぬために生きている」と考えるようになり、いつ死んでもいい準備をするようにしています。
「生きる」ということと「死ぬ」ということは結局同じことなのだと考えたら、「ではどのように生きればいいのか」が「どのように死ぬのか」と同義語だとの思いを日々強くしています。

でも、うちは村田が25歳年下なので、彼を一人にして置いていくのだけが辛いです。いい人を見つけてくれるといいのですが。
「余計なお世話じゃ!」と怒られています。ですよねー。

先だって、珍しく街中を歩いていて、こんなものを見つけました。
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ひっそりと建っていますが、名水百選にも選ばれている熱海三大源泉の一つだそうです。

posted by riyoko at 16:47| Comment(0) | 日記

2023年02月07日

立春も過ぎました

2月7日(火)
池田理代子です。

来月、3/12のオペレッタ『こうもり』に、早速にお申し込みをいただき、有難うございます。
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いよいよ稽古もたけなわ、ゲスト歌手として一場面登場するだけの私も、少し緊張してきました。
お申込みいただいた方たちには順次チケットをお送りしております。

さて、四月の第九合唱に申し込まれた方から、お問い合わせもいただいておりますが、何しろ主催者がまだチラシも何もできていない状態のようで、決まっているのは4/13と4/14に合唱練習とオーケストラ合わせがあるということだけです。
チケットは今月の末には出来上がってくるそうですので、もろもろ、決定事項や注意事項などを、チケットとともに順次お送りいたしますので、焦らずお待ちください。

こちらからお送りするチケットは、送付状況が追跡できるように簡易書留でお送りしておりますが、必ずお留守などでお受け取りにならない方があり、戻ってくるものが何件かあります。
お電話でご連絡をさし上げても、繋がらない電話が多く、秘書の山口さんも苦労しています。
どうぞこちらからの簡易書留や電話には必ず対処してくださいますようお願い申し上げます。
私は主催者ではありませんが、一応郵便代その他はこちらもちで対応させていただいていますので、無駄が出ないようにご協力お願いいたします。

さて先日村田は、知り合いの掛川の幼稚園に頼まれて、午前・午後のコンサートに出演してきました
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昔、さる幼稚園にソプラノさんの助っ人で出演した時、村田が登場したとたん、前の子が「怖いよー」と泣き出し、それが園児たちみんなに広がって収拾がつかなくなったことがあり、今回も、とても心配していたのですが、今回はオンブラ・マイ・フを歌いだしたときに一瞬ざわざわとした程度で無事に済み、たくさんの園児たちからの手作りの折り紙や花や、可愛い絵などをいただいて、帰ってきました。
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今の子供たちは、まずあんな大きな体のひげ面に慣れていないこと、そして、オペラのバリトン歌手の大音量を経験していないことなどもあって、初めて間近で聞くオペラの唱法は、大変な衝撃のようです。

それはイタリアでも同じで、その時は教会でのコンサートのついでに頼まれて行った小学校だったのですが、イタリアだというのに、子供たちはおろか、若い先生たちでさえ、「オペラ」というものを見たことがなかったそうで、「ああ、イタリアよ、お前もか」と、世界的なオペラの衰退に危機感を覚えたものでした。
何と言ってもイタリアでも客席には、ご老人ばかりのこの頃です。

いつも私どもの舞台においで下さる若い方たちは、大変に貴重な存在で、有難く嬉しく感謝申し上げております。
それと、どうかご年配(失礼!)の皆様が、一人でも多くの若い世代の方々をお誘いくださいますよう、期待しております。
このままでは、オペラはいつか衰退してこの世からなくなってしまうのでは・・・と、本気で危惧しているこの頃の私です。

音楽大学でも、純粋なクラシックだけでは経営が成り立たず、ミュージカル科とかポップス科などを設置して苦労しているようです。

熱海では、桜は既に満開を超え、散り始めています。
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posted by riyoko at 14:57| Comment(0) | 日記