8月8日(木)
池田理代子です。
六月からブログを更新できていませんでした。
こんなに歳月の立つのが早いとは・・・と、実感しました。
実は、村田孝高のニューヨーク・カーネギーホールでのリサイタルから戻ってきて、とんでもない時差ぼけで、一週間以上寝込んでおりました。
村田も、起きてはまた寝て、寝ても寝てもシャキッとしない生活を送っておりました。
私は、韓国ミュージカル『ベルサイユのばら』の初日セレモニーのため、二泊三日と言うスケジュールでソウルに向かうことになっておりました。
舞台開演前の、伝統的な韓国の祭礼。

記者会見です。

初日には、来春のアニメ映画でフェルゼンの声を務められる、加藤和樹さんもいらしていました。
とにかくすごい・・・!!の一言です。
韓国語での上演で、日本語字幕はついていないのですが、ストーリーは分かっているので不便はありませんでした。
何より、舞台装置の凄さに圧倒されました。
今、来年6月5日6日に国際フォーラムで上演する『女王卑弥呼』の舞台装置とか音響とか、プロジェクションマッピングとか、色々の具体的な打ち合わせが始まっていますが、正直、ここまでものすごいとしか言いようのない舞台装置にお金を掛けられるこのミュージカルが、羨ましかったです。
172cmのオスカル(女性)に、185cmのアンドレやベルナール・シャトレ(男性)などの迫力にも圧倒されました。
沢山のお知り合いが、続々と韓国にいらしているみたいです。
私ももう一度グループを組んで行きたいと思っています。
トリプルキャストなのですが、初日のオスカル様の日は、既にチケット完売だそうです。
これが、日本のミュージカル界でも話題の韓国ミュージカルと言うものかと、納得いたしました。
同じ時期に、宝塚のベルばらも上演されています。
こちらもチケットを取るのが大変みたいです。
私たちは九月の東京公演に行くのですが、何と、その翌日に香川県でのコンサートのオファーが入り、時間のやりくりに苦労しています。
村田は、七月は割とゆっくり休めたのですが、八月に入ったら、なんと四回ものコンサートやオペラが入り、バタバタしております。
八月四日の名古屋でのコンサートに続き、皆様にも既にご案内させていただいた、オーケストラとのディズニーやサウンド・オブ・ミュージックなどの舞台が8/12に迫っております。
その後は、22日にプライベートなコンサート、24日にオペラ・プロデュースの『フィガロの結婚』と続きます。村田は、主役のフィガロを歌わせていただきます。
7月15日の韓国ミュージカル初日に行ったときに、私のアテンドをしてくださった女性と仲良くなったのですが、その方から、とても意外なお話を伺いました。
ベルサイユのばらのすぐ後にかいた『おにいさまへ・・・』には、実在のモデルとなった方がいらっしゃるのですが、何と、そのアテンドの方が高校時代に教わった先生が「僕が『おにいさまへ』のモデルなんだよ」と仰ったとかで、教室中で大騒ぎになったそうです。お名前も、間違いなくその先生で、あまりの懐かしさにしばし心がざわつきました。
「おにいさまになって下さい」とお願いしたのが、中学三年生の時。
東大生ばかりが教えている『学力増進会』という、夏休みや春休みなどの塾みたいなものに通っていた頃でした。
それからは、ずっと文通をしたり、展覧会や五月祭などに連れて行ってくださいました。
色々な物の考え方を教わった方でした。
たしか私より十歳ほど年上だったかと思いますが、今はどこでどうしていらっしゃるのでしょうか。
ご存命なら、一度お会いしたいと強く思ったことでした。